（今回の言葉は長いです）

偉大なスーフィーの神秘家、
ハッサンが死の淵にあり、
誰かが彼に質問した。
「ハッサン、
　あなたのマスターは
　誰だったのですか？」

「一人は泥棒だった。
　私が砂漠で道に迷った。
　そしてその村にたどり着いたときは、
　すっかり遅くなっていた。
　もう真夜中は過ぎて、
　店は閉まっており、
　隊商宿も開いてはいなかった。
　道には人っ子一人おらず、
　私は誰か尋ねる人を捜した。
　私は家の壁に
　穴を開けようとしている
　一人の男を見つけた。
　私は彼に、
　どこに行けば泊まれるかを尋ねた。
　彼は言った。
　『私は泥棒です。
　　見たところ、
　　あなたはスーフィーの
　　神秘家のようですね。』」

彼のローブやオーラが
そう見えたのだろう。

「そしてその泥棒は言った、
　『今すぐ泊まるところを
　　見つけるのはとても難しいです。
　　しかし、私の家に来て、
　　私のところに
　　泊まることならできます。
　　--- もしあなたが
　　泥棒のところに
　　泊まってもいいならですが。』」

ハッサンは言った。
「私はちょっと躊躇したが、
　このように思い直した。
　この泥棒が
　スーフィーを恐れていないなら、
　何故スーフィーが
　泥棒を恐れることがあろうか。
　彼が私を恐れても
　当然だというのに。
　そこで私は言った、
　『わかった。行こう』

　そして私は行って
　泥棒の元に泊まった。
　その男はとても愛すべき
　すばらしい男だったので、
　私は1ヶ月も
　そこに泊まったのだった！

　そして毎夜彼は
　私にこう言ったものだ。
　『今から私は仕事に出かけます。
　　あなたは、
　　休んで祈っていて下さい。
　　あなたは、
　　自分の好きなことを
　　していて下さい。』

　そして、彼が戻ってきたら
　私は聞いたものだ。
　『何か収穫があったかね？』

　彼は言った。
　『今夜は何も。
　　でも明日また試してみます。』

　そして彼は、
　決して絶望することはなかった。」

「１ヶ月の間ずっと彼は、
　手ぶらで帰ってきた。
　しかし、彼はいつも幸せだった。
　そして彼は言った。
　『明日試してみます。
　　神がその気になって、
　　明日はうまく行くでしょう。
　　それに、あなたも
　　私のために祈ってくれています。
　　ともかく、あなたは神に
　　「この哀れな男を助けて下さい」と
　　言ってくれるのですから。』」

そしてハッサンは言った。
「私は何年も引き続いて
　瞑想をしていたが、
　何も起こらなかった。
　そして私はとても
　落胆し、絶望して、
　この無意味なことを
　全て止めてしまおうと
　何度も考えた。
　神はおらず、
　この祈りも狂気にすぎず、
　この瞑想も間違ったものだと。

　そして突然
　あの泥棒のことを思いだした。
　彼は毎晩、
　『神がその気になって、
　　明日はうまくいくでしょう』
　と言っていた。

　そこで、私は
　もう一日だけ
　試してみることにした。
　もしあの泥棒が
　そんなにも
　希望に満ちていられるなら、
　そんなにも希望をもって
　信頼していられるなら、
　私は少なくとも
　もう一日だけ
　がんばってみるべきだと。
　そんなことが
　何度も起こったが、
　その泥棒と
　彼についての思い出が、
　私がもう一日
　がんばってみることを
　助けてくれた。
　そしてついに、
　それは起こった。
　それは確かに起こったのだ！

　私は頭を下げた。
　私は彼とその家から
　何千マイルも
　離れたところにいたが、
　彼のいる方向に頭を下げた。
　彼は私の最初のマスターだった。」

Osho

瞑想で大事なのは、
『神がその気になって、
　明日はうまくいくでしょう』
という信頼の心です。

いっしょに瞑想のときを過ごしてみませんか？
毎回、濃密な瞑想のスペースが生まれています。
よかったら、おいでください。

またリラックスした雰囲気で、感想のシェアや
質問の時間も設けます。

瞑想会は久しぶりだなあという方も、瞑想は初め
てなんだけどだいじょうぶかな？　という方も、
大歓迎です。初めての方には、やり方やこつを
丁寧に説明します。